湯シャンで育毛をおこなうことができます。
ただ、体の中からのケア(主に食事面)もおこなう必要があります。
また、育毛をおこなうことは頭皮の改善および体質改善をおこなうことなので肌荒れの対策にもなります。
湯シャン初期は米粉洗髪でフケやベタつき対策を行いますが、慣れたら米のとぎ汁で洗髪するとよいでしょう。
米アレルギーがある場合はガスールという手もありますが、髪がバシバシしやすく退色しやすいので地道に湯シャンがおすすめです。また、米でもアレルギーが出るくらいの超敏感肌は他のものでも反応が出る可能性があります。
薄毛の大きな原因の1つはシャンプーやリンス、トリートメントなどのダメージ。
これらのヘアケア剤によって、頭皮は弱り、毛を生やす力が不足しています。
湯シャンや米粉洗髪はその原因を解消するので、育毛の第一歩となります。
米粉や米のとぎ汁は保湿力が高く、キューティクルに負担がかからないので頭皮の育毛環境を整えるのに適しています。米にアレルギーがある場合は、湯シャンが適しています。
また、体の中の原因(体質的要因)は解消できないので、湯シャンや米粉洗髪と並行して体質対策もおこなう必要があります(このページ下部で説明します)。
最初の4ヶ月~半年は、まだ頭皮の常在菌が整っていないので、米粉もしくは米のとぎ汁で洗髪します。
米粉洗髪と米のとぎ汁洗髪の方法は湯シャンと米のとぎ汁洗髪で説明していますので、ご参照いただければ幸いです。
慣れたら米のとぎ汁洗髪に移行しましょう。
細かい粒子が余分な皮脂や汚れを落としてくれます。
米のとぎ汁にはポリアミンが含まれており、頭皮や髪の健康を守ります。
また、グルコシルセラミドが含まれており、頭皮の保湿もしっかりおこなえます。
米アレルギーの人は米粉も米のとぎ汁も使えないので、地道に湯シャンの日を増やしていきましょう。
半年くらいたったら、常在菌環境が整ってきます。
完全湯シャンもできますが、米アレルギーでない方は米のとぎ汁洗髪を続けてみましょう。
米のとぎ汁がない日は米粉でもOKです。
米アレルギーの方は、湯シャンを続けましょう。
1.手を流水でよく洗います(石けん不要)
2.髪を前後に50回ずつブラッシング
3.頭皮を揉むように湯シャンします
4.湯船で10~20分温もります
5.風呂から上がる前にもう一度湯シャンをします
米のとぎ汁洗髪にしても湯シャンにしてもリンス・トリートメントはNG。
リンスやトリートメントは、頭皮に特大級のダメージを与えるので、頭皮の育毛環境を阻害します。髪がバシバシしたり、ゴワつく場合は、ワセリンをつけてしなやかにしましょう。
さて、ここまで薄毛の大きな原因である頭皮のダメージ対策を説明しました。
次は体質改善です。
育毛を成功させるには、頭皮への負担を大幅に減らすだけでなく、体質の改善も必要です。
育毛のための体質改善は、男性と女性で異なります。
女性の薄毛はホルモン対策・体質対策と上記の湯シャンで改善しやすい傾向にあります。
大体が1~2年で変化を実感できる人が多い。
しかし男性の薄毛(特に男性型脱毛症)は、普段の生活習慣に加え、遺伝的要素も加わるので時間がかかります。また、遺伝的要素が絡んでいるため、改善に限界があることもあります。
湯シャンor米のとぎ汁洗髪と5αリダクターゼ対策、そしてその他の必要な体質改善を含めると、1~2年では難しい。
プロペシアなどの内服薬で満足なら1~2年くらいで効果が実感できますが、食事療法やサプリメントを利用する方法では3~5年は覚悟した方がよいでしょう。
産後や更年期に女性が薄毛になりやすいのは、急激なホルモンバランスの変化も原因です。
女性ホルモンのエストロゲン(髪や肌の健康を守るホルモン)の分泌が急激に減り、髪や肌に影響が出ることがあります。
また、若い女性でも、仕事や家事、育児などでストレスがたまり、疲れ切ってホルモンバランスが乱れることがあります。
対策としては以下の通りです。
・バランスのよい食事をとる
・湯船に10~20分浸かり緊張をほぐす
・適度な運動
・十分な睡眠
これがホルモンバランスを整えるための基礎的なことです。
それに+αとして取り入れたいのが納豆とかぼちゃです。
納豆は、大豆イソフラボンが豊富で女性ホルモンに似た働きをしてくれます。
また、髪や頭皮に必要なタンパク質や亜鉛も含まれています。
肌や頭皮の皮脂分泌を調整し健康に保つビタミンB群も含まれています。
納豆は、肌荒れ対策だけでなく、育毛にも便利な機能性食品。
1日1パック取り入れるとよいでしょう。
βカロテンは必要に応じてビタミンAに変換され、強い抗酸化作用があります。
ビタミンB群は上記納豆の説明どおり肌や頭皮の皮脂を調整し、健康に保ちます。
抗酸化作用のビタミンCも含まれ、ストレス対策にも便利。
ビタミンEは保湿とホルモン分泌の調整をおこなってくれます。
かぼちゃは1日3~4切れくらい取り入れるとよいですが、食べ過ぎると肌が黄色くなるので、気になる人は量を加減しましょう。
筆者は、納豆とかぼちゃを普段の食事+αとして取り入れた結果、肌荒れしにくくなり、常に豊かな髪を保っています。
かぼちゃを取り入れていると皮脂の分泌が正常になり、肌や頭皮の管理が楽です。
納豆を取り入れていると、生理痛のストレスが軽減されて快適です。
男性の薄毛でもストレス性の薄毛や男性型脱毛症(AGA)などいろいろあります。
ストレス性の薄毛や脂漏性の薄毛のみなら、男性でも湯シャンor小麦粉シャンプーと上記の女性の体質改善対策で改善しやすい傾向です。
しかしM字型脱毛症やO字型脱毛症、ひたいの後退など、遺伝的要素を持つ男性型脱毛症(AGA)は時間がかかります。
プロペシアなどの内服薬を使う場合をのぞいて3~5年は覚悟した方がよいでしょう。
男性型脱毛症は、上記の生活習慣の改善に加え、5αリダクターゼ対策が必要です。
5αリダクターゼの活性が強いと、男性ホルモンと結びつき、DHT(ジヒドロテストステロン)を生成し、そのDHTが孟母細胞を攻撃し、毛が抜けやすく、毛が育ちにくくしてしまいます。
この5αリダクターゼの抑制対策として、第一候補にあがる食べ物が納豆です。
女性の体質改善対策の項目でも述べましたが、納豆は大豆イソフラボンが豊富で5αリダクターゼの抑制対策に向いています。
また、髪や頭皮に必要なタンパク質や亜鉛を含んでいるのが嬉しい。
女性の薄毛体質改善と同様に、バランスのよい食事+納豆を1日1パック取り入れるとよいでしょう。
次に5αリダクターゼ抑制対策の候補に挙がるのは、カボチャの種。
カボチャの種にはリノール酸やオレイン酸が含まれ、5αリダクターゼの抑制に適しています。
また、亜鉛やたんぱく質など髪や肌に必要な栄養分も含まれています。
臨床試験でも育毛効果が確認されているとのこと。
しかし、炎症やアレルギーを増強するとの報告もあり、取りすぎには注意したいところ。
1日10~20粒程度がいいみたいですが、様子を見ながら取り入れるとよいでしょう。
かぼちゃの種はアマゾンなどでも販売されています→かぼちゃの種。
ノコギリヤシは、5αリダクターゼ抑制とDHTの生成を抑える働きがあると言われています。
また、亜鉛と一緒に取ると効果的と言われています。
しかしノコギリヤシの5αリダクターゼ抑制効果は医学的根拠はないとされています。
しかし2年間臨床試験をしたところ、38%が改善したという報告があるようです。38%・・・微妙な数字ですね。
女性の薄毛やストレス性の薄毛、脂漏性の薄毛であれば、湯シャンor米のとぎ汁洗髪と体質対策で改善する可能性が高い。
また、上記の対策(特に女性の薄毛対策)は育毛だけでなく、肌荒れ対策にもなります。
しかし男性型脱毛症(AGA)は、遺伝的要素(5αリダクターゼ関連)もあるので、湯シャンor小麦粉シャンプーと体質対策だけでは難しい可能性があります。
ただ、プロペシアなどの薬を使いたくない、手軽に育毛を始めたい、時間がかかっても自然に改善したいという方には向いていると思います。
女性の薄毛や頭皮荒れからくる薄毛であれば改善する可能性が高い、男性型脱毛症であれば時間がかかる可能性が高いといったところです。